世界的なヘルスケア企業でワクチンも得意分野なんですが、このコロナ禍においてはあまり名前があがってませんでしたね。
ところが、先日から株価がピョコンと跳ね上がってます。
なんなんでしょうか?
どんな会社?
もともとドイツで創立されたメルク社のアメリカ事業が第一次世界大戦中にアメリカ政府に接収されて別個の米国企業として独立させた企業だそうです。
ふるーい老舗企業なんですね。
1990年代までは製薬業界でトップを争っていましたが、その後の各社が統合・合併により規模を拡大したため、現在首位のロシュからは少し引き離されてます。
が、世界第3位の製薬メーカーです。
業績推移はどうでしょうか?
20年度は売上こそ伸びたものの減益となってます。
コロナ禍により通院が減少したことにより利益率の高い医薬品の割合が下がった模様。
メルク製品の実に2/3が病院で投与されるそうです。病院に来る人がへったのでそこの利益がへっちゃったんですね。
有名な薬としては抗がん剤の「キイトルーダ」
これも、入院者数の減少により想定より販売数が少なかったそうです。
そんな中直近の株価が急騰したのは「コロナの飲み薬」を開発したから。
現在認可申請中だそうですが、コロナ感染者に投与すると重症化リスクを半減させることができるそうです。
これが浸透したら、コロナもインフルエンザ程度の対応で済むようになるんですかね。
そうしたらまたBeforeコロナみたいな世の中が戻ってくるんでしょうか。
毎日出社とか満員電車とかはもう勘弁ですけどね(笑
でも、会社帰りに気軽に飲みに行けるようになってくれると嬉しい。
株価はどうでしょうか
直近1年のチャートで見るとびっくりするような上げ幅なんですが、10年スパンで見るとむしろ伸び悩みが著しい。。。
今回のコロナ薬が起爆剤になるといいですが、ファイザーやロシュも同様の経口薬を開発中と伝わっており、どこまで先行者利益が確保できるか不透明ではあります。
配当はどうなんでしょう?
さすが老舗企業だけあって、しっかり配当も出してます。3%程度は維持できるようにコントロールされている模様。
配当性向も高すぎず、半分程度に抑えてます。
製薬会社は研究開発が命なので、投資もしっかりやっていることは重要なポイントかと思います。
シミュレーションしてみました
コロナ前の2019年6月に1万ドル分購入して、2年後の2021年6月に売却したらどうなっていたんでしょうか?
配当のおかげで損は出てませんが、ほぼ横ばいという結果。
直近で一気に株価が切り上がってるので、今ならもうちょっと利益はでますが、良くも悪くもあまり株価が動かない感じですね。
画期的な新薬があっても、過去のブロックバスターの特許切れも来るので、自転車操業になってしまいます。
結論
コロナ薬関連の情報は敏感に株価が反応しますが、なにぶん初めてのことなのでどのように動くのかが読めません。
新薬の効果や、今後継続して必要なのか?今後もっと有効でもっと安い新薬がでてこないか?
不確定要素がたくさんあるので、手が出しにくいです。
といってもファイザーは買ってみましたが、「コロナ関連」の製薬はちょっと様子見かなーと思っています。
日々のニュースに敏感に対応するほど、しっかり相場と向き合う時間がないので。。。
皆さんも投資される際には、ご自身でよく検討の上ご判断ください。
ではまた。
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