米国株をメインにしたいと思ってはいるんですが、過去にいろいろ試行錯誤した結果としていろんな国の株をチョットずつ持ってしまってます。
かなり整理はしたんですが、なんとなく持ち続けている銘柄がいくつかあります。
行ったこともない国の産業に投資してるって、なんかちょっとワクワクしませんか?
金額も大きくないので、市場を測るメーターとして置きっぱなしにしてきました。ちょっと振り返って見ようと思います。
そもそもどこの会社??
ロシアの通信会社です。
モービルニェ・テレシステミというそうです。シンボルはMTSS。
ロシアで固定回線・モバイル・放送を手掛けており、1億人のユーザを抱える大手です。
ドコモが5,000万契約ですから、大きい会社ですね。
が、売上は7,500億円、純利益は900億円程度です。売上5兆円、純利益0.6兆円のドコモと比べるとだいぶ小さいですね。
ただ、利益率で見ると純利益率で12%超あります。
ドコモが13%程度ですから、やはり通信業はどの国でも利益率が高いですね。
こんな見立てもあり、通信事業社を狙って探しました。
僕が購入を検討した10年前の時点で、日本もアメリカも中国もモバイルキャリアは既に株価がかなり上がっていたので、当時BRICSと騒がれていた新興国ロシアを狙ってみました。
通信業界ってワイドモート
買う前は「成長しそうな国」の「成長しそうな業界」を「なんとなくイメージ」で選んだ、というのが正直なところです。
買ってから気づいたんですが、通信業界っていわゆる「ワイドモート(広い堀)」に囲まれた業界かなと思います。オマハの賢人風に言えば。
- ガチガチの設備産業。ケーブル・基地局・通信技術、どれをとっても莫大なコストが必要。特に周波数のライセンスにオークションを導入している米国では、免許だけで兆円単位のコスト!
- 国防観点による外資規制。ソフトバンクがsprintを買収する時に大いに揉めました。通信インフラに外国企業が入るということは、有事に通信を制圧される可能性を意味します。
他にもいろいろありますが、この2点が強烈過ぎます。
そのため、日本でも市場が巨大に成長しているにも関わらず、3社(4社?)で寡占という状況がつづいてます。
日本の時価総額ランキングを見ると、何と上位20社に3キャリアすべて入ってます。
順位 | 名称 | 時価総額(兆円) |
1 | トヨタ自動車(株) | 27.8 |
2 | ソフトバンクグループ(株) | 21.1 |
3 | ソニーグループ(株) | 15.2 |
4 | (株)キーエンス | 12.6 |
5 | 日本電信電話(株) | 11.2 |
6 | (株)ファーストリテイリング | 9.6 |
7 | (株)リクルートホールディングス | 8.7 |
8 | 任天堂(株) | 8.6 |
9 | 日本電産(株) | 8.3 |
10 | (株)三菱UFJフィナンシャル・グループ | 8.0 |
11 | KDDI(株) | 7.9 |
12 | 信越化学工業(株) | 7.9 |
13 | 東京エレクトロン(株) | 7.7 |
14 | 中外製薬(株) | 7.3 |
15 | ソフトバンク(株) | 6.8 |
16 | ダイキン工業(株) | 6.6 |
17 | 第一三共(株) | 6.4 |
18 | (株)村田製作所 | 6.1 |
19 | ホンダ | 6.0 |
20 | 武田薬品工業(株) | 5.8 |
通信とはそういう業界だったのです。
モバイル・テレシステムズを10年持ってみた結果
カントリー・リスクを感じる銘柄でした。。ルーブルの動きも不安定ですし、何と言っても政情が落ち着かない!
プーチンさんがワイルドな発言をすると世界が過敏に反応します。
いや、過敏じゃないか。。実際行動にでちゃってるし。。。
当然ながら、つられて株価も乱高下します。
直近5年の株価推移です。米国通信大手のベライゾンと比較するとこんな感じでした。
直近ではベライゾンと近いところまで戻してますが、上下動が激しいです。もし多額の資金を投入してたら落ち着かないでしょうね。。。下回ってる期間長い!
ただリスクが大きい分、魅力的な要素を持ってます。
超絶高配当なんですね
そう、配当が高いんです。
僕は20万円だけ持ってるんですが、昨年の実績で見ると年間配当は2.1万円でした。
実に10%を超える配当を誇ります。
ということは、1,000万投資したら、毎年100万円の配当がもらえる事になります。
こりゃすごい。。
10年前、ここに全力投資!という思いが一瞬よぎりましたが、国の安定性と、ルーブルの乱高下を見て思い止まりました。
結果としては
初期投資額が日本円で20万程度、株価は上がったんですがルーブル-円で円高が進んだため、円換算のトータルでは10年で3万程度の増。。。ま、減ってないだけ良しとしましょう。
一方、配当は毎年2万程度もらえたので、10年で20万程度になります。
結果的にプラスになってますが、かなり綱渡り的な結果です。
再現性は低いと言えるでしょう。
やっぱりMTSS一点買いは、、、、おそろしくてできませんね。
じっくりホールドしたおかげで、そんなことが見えてきました。
少額なら心穏やかに相場と相対できます。みなさんもよろしければ試してみては。
ではまた。
余談 PC周りに便利な小道具
データのバックアップ用に買っておきたいです。ちょいちょいセールにもなってるし。
充電は、もはや「ケーブルをさす」なんてめんどくさくて。。
あとはバッテリーですね。PCにも給電できる頼もしいヤツです。容量を間違わないように。
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