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通信株の粘り腰 総務省のニュースリリースとKDDIの株価がおもしろい

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菅さん退陣のニュースを受けて、一番ビビッドに反応したのが通信株でした。

かねてより菅さんは「日本の携帯料金は高い」「4割下げる!」を旗印に、あの手この手で通信キャリアに値下げ圧力をかけつづけていました。

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ずーーーーっとやってる気がする

2015年 安倍首相による「携帯電話値下げ検討の指示」

アベノミクスの失速を補うべく、家計へのインパクトが大きくなっていた携帯料金の値下げが突如打ち出された。

安倍さんの施策として出てきたのは唐突感がありましたが、安倍さんを支える菅さんが総務大臣だった頃から主張している施策です。

一旦通信株は暴落しますが、3キャリアははのらりくらりと「安く見えるプラン」を出して総務省の要望に答えつつ、大多数のユーザはARPUが下がらないようにプランの組成を変更して対応しました。

結果、株価はスグに戻してます。

2017年12月 楽天参入

通信業界の競争促進を進めたい菅さん、MVNOではその牙城を切り崩せないとみるや、次の一手として「第4のキャリア」を投入しました。

楽天に対する免許の交付です。

競争激化を想定してキャリアの株価は一時大幅に下落しました。

しかし、膨大な設備投資に対する懸念や、エリア展開の遅れ等が明らかになるに連れ、「既存キャリアへの影響は大きくないのでは?」という見通しが強まり、株価は戻してます。

2018年8月 「携帯料金は4割下がる」

官房長官だった菅さんが、地方の公演で「携帯料金は4割下がる」とぶち上げました。

これを受けて有識者会議が立ち上げられ、これが19年の「電気通信事業法改正」に繋がります。

この法改正により、違約金による期間縛りや過度なキャッシュバックが規制され、長期ユーザが相応にメリットを享受できるような仕組みへの修正がはかられました。

ドコモが19年1Qに値下げを実施することを表明し、各社も追随することで業績の大幅な悪化が懸念され、株価は一時15%近く下落しました。

2020年9月 「1割程度では改革にならない」

菅内閣の武田総務大臣が「通信費の削減幅が1割程度では改革にならない」「MVNOではなくMNOで値下げを」など、通信業界に強い圧力をかける発言を重ねました。

結果、更に業績悪化が懸念され、株価が大きく下落してます。

この強行姿勢の結果、21年3月にドコモからahamo、auからpovo、ソフトバンクグループからlinemoがリリースされました。

各社とも「これはMNOのサービスです」といってますが、中身を見ると「もともとMVNOとして設計したものをMNOと名乗ってリリースした」という仕上がりです。

「値段を下げる」ことに対応するためにMVNOとして新サービスを追加する予定だったのに、武田大臣に「MNOのプランを下げろ」と言われて急遽看板をかけかえたようですね。

2021年9月 菅首相退陣表明

携帯料金の値下げを牽引してきた菅さんが退陣することで、通信キャリアへの圧力が減るとみた市場は、このニュースで一気に通信株に買いを入れたようです。

国からの要望に一定の回答を示していた各社ですが、今後も同様の話が突然湧いてくる可能性がある点が、投資する上では大きな懸念点でした。

その可能性が低くなったから「買い」という判断になったようですね。

結局

結果的に安い選択肢が増えたのは良かったと思います。

通信キャリア側から見ても、騒動のたびに株価は下落するんですが、半年ほどでしっかりもとに戻してます。

結果的には国民にも通信会社にも良い結果となったんじゃないでしょうか。

いや、通信会社は利益を削られたと思いますが、その分耐性がついたとも言えます。

しかし、この長い攻防と株価の粘り腰をみてると、面白い構図だなーとしみじみしてしまいます。

現金で寝かせておくなら通信株に投じておくのも一手かもしれませんね。

みなさんも投資される際にはご自身でしっかり検討の上ご判断ください。

ではまた。

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