人気のない場所に資産を持つというのは、盗難のリスクがあります。
太陽光発電所はほとんど手間がかからず、年数回のメンテナンスであとはほったらかしでも事業が成り立ちます。
太陽が出る限り勝手にパネルが発電して、パワコンが勝手に電力会社に電気を送ってくれます。
でも、冷静に考えてみると、1,000万近い設備を人気のない場所に置きっぱなしにしてるという事業でもあります。
備えと言えば、形ばかりの防犯カメラとペラッペラのフェンスだけ。
フェンスの扉にカギはかかってますが、「閉めてますからね」と主張するためだけについてるようなシロモノです。
無防備にほったらかしても大丈夫なこの国の治安に感謝するしかないのですが、やっぱり盗難が発生しているのもまた事実。
ちょっと気になるニュースがありました。
蛇口盗難
2021年5月から6月に、神奈川県で公園や団地の蛇口が盗まれる事件が続発しました。
神奈川だけでなく千葉でも埼玉でも発生しているようです。
なぜ???マニア???
いえ、銅を集めているんだそうです。
銅価格の高騰
元凶はここにありました。
20年1月から比べると、銅の価格がほぼ倍になってます。
1Kg1,000円ですから、1トン集めたら100万円にもなるわけです。
昔、鉄が高騰したときも、マンホールの蓋や車止めの支柱が盗まれる事件がありました。
世の中には困った人たちがいるものです。
太陽光発電所は大量の銅線が使われているので、犯罪者が目をつける可能性があります。
人気がない場所とはいえ、犯罪ですからその場で通報される可能性もありますし、そもそも運ぶだけでも大変な作業なので単価が低いうちは採算が合わないでしょう。
が、価格が高騰してくると、民家に泥棒に入るよりは低リスクでお金になるので、うごめきだす輩がいるのでしょう。こわ。
できるだけ備える
発電量のチェック
毎日現地を見張って備えるわけにもいかないので、まずは被害を最小限に食い止めるために「ちゃんと発電できてるか」を確認することが大事かと。
盗難被害に気付かず1か月過ぎれば、何十万という売上の逸失につながります。
監視装置にアラートメールのプッシュ機能がついているので、発電が止まったらメールが来てすぐわかります。
防犯カメラ
犯罪者の証拠を押さえる意味と、犯罪を抑制する意味とで効果が期待できます。
カメラがある発電所とない発電所が並んでいたら、カメラがないほうが被害にあいやすくなります。
また、カメラに気づいたらまず最初に壊すでしょう。
画像はクラウド管理か、あるいはセンサーに反応したらメール送信するようにしておく必要があります。
カメラは壊されても画像はデータで残ります。
保険
壊されたものは治すしかありません。
犯人が捕まっても賠償能力はあまり期待できないので、ここは保険に入っておく必要があります。
さらに、大規模にケーブル盗難にあうと、復旧までにかなり時間を要する場合があります。
その場合は長期にわたって発電できない期間が発生します。
休業補償も入っていたほうが安心です。
年額数千円で保障が得られるので、お守りとしてつけてます。
銅の価格なんて、商社マンくらいしか気にしないとおもってましたが、太陽光事業をやってると意外と意識しないといけない指標なのかもしれませんね。
みなさんもご注意ください。備えあれば憂いなしということで。
ではまた。
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