社会人になると、嫌でも数字と向き合わないといけません。
昔は理系だ文系だといって、文系なら数字は多少弱くても表現力と熱意で押し通ることもよくあったんですが、昨今は文系だろうが理系だろうが数字を示さないと説得が難しい時代ですね。
それだけ個人が容易にデータを扱える時代になったということでしょうか。
でも逆にみると、表現力が乏しくともしっかり根拠が示せれば、気の弱い新入社員でもベテラン社員に物申せるということです。
見方によってはいい時代になったともいえます。
僕は押しが弱く数字にも弱い新人だったので(汗、あの頃の僕に教えてあげたい。
いや、当時はそんな屁理屈言うヤツは即干されてたかな。。そういう根性論の時代だったので。
話がそれましたが、今回はそんな数字で語る上で欠かせないことを端的にまとめた本を見つけたのでご紹介します。
題名だけ見たら、ちょっと釣りっぽくて胡散臭いんですがね(笑
数字を示して声が大きい人に負けない
孫さんに叩き込まれたーーとか聞くと、それだけで飛びついちゃう人がたくさんいそうですし、同時にそれだけで避けちゃう人もそれなりにいそうな題名です(笑
僕は後者に近かったんですが、ちらっと見たときのツカミでグッと引き込まれました。
「数字があれば誰でも説得できる。声の大きい人に流されない」
僕もホントにそう思うし、数字嫌いだけど頑張って数字読み込んでるのは、ひとえに「声の大きい人に負けたくない」からです。
口が達者な人はそんなものなくても乗り切れるのでしょうが、残念ながらそんな流暢なトークができない僕がたどり着いた攻略法が「数字をおさえておく」ことでした。
プロセスに分けて、それを数字で示す。これがちゃんとできてる人と話すと、ブレずに議論ができます。
議事録すら取れない定性的で情緒的な会議、まだまだあります。面白いので、自分が会議のオーナーじゃなければ嫌いじゃないですがね(笑
だから一気にグッと引き込まれました。そーそー、そーだよねー!と。
数字に溺れない。数字を出すことは仕事ではない
若い頃よくこれに陥りました。数字を集めることで満足して、読み解く前で終わっちゃうことがよくありました。
当時の上司からは「木をみて森を見ず、というかおまえは葉っぱ、葉脈だけみてる。意味がわからん」とよく言われました。。
今の時代でも、若い人で同じような人はたくさんいます。
若くなくてももちろんいます。むしろ多いかな。。
報告される側に立つと「何を枝葉ばかり語ってるんだ。。。」と思ってしまいますが、まさに若い頃の自分を見ているわけです。
まず要素に分解すること。そして大きなセグメントから取り組むこと。そして8割解決すればOKとすること。これは、僕も心がけてるコトと一致してました。
「そんな当然のこと。。。」と思いますが、簡単そうで実はできてない人が多い手順だと思います。
難しい数字を出す必要はない。簡単なものを速く出す、そして繰り返す。
丁寧に時間をかけてつくるより、テキトウにざっくり作って、それをベースに修正を重ねていくほうが遥かにいいものができます。
関係者の意見もより多く反映できます。
上司とのコミュニケーションエラーが少なくなるので、結果ムダな仕事が減り、仕事が速く終わります。
以前ご紹介した「ゼロ秒思考」でも提案されてました。
簡便でいいので、早くアウトプットを出し、早く意見のすり合わせをしてすぐ修正する。これを繰り返すのが一番パフォーマンスが高いと。
僕は今でも頭の整理をしたい時はひたすら書いてます!これはおすすめ。
アリものを出すのではなく、自分の切り口で見る
ちょっと解釈は違うのかもしれませんが、誰でも知ってるような数字を出しても簡単に反論されてしまう可能性が高いです。
自分なりに複数の情報を組み合わせて見せると一気に説得力が増す気がします。経験上。
これはテクニック的な話かも知れませんが、やっぱり自分で数字をしっかり読み解いて、自分の主張が数字に現れるようにすることが大事だと思います。
一般的な数字であっても、毎日・毎月見てると変化が見て取れます。事実に基づく自分の切り口が見いだせるとヤル気も湧きますね。「この事実は僕しか知らないぞ」という優越感(笑
経営企画担当なら読んでおきたい本
もちろん内容はこれだけではなく、様々な具体例や孫さんエピソードを交えていろいろな分析方法も提示してくれいてます。
意外というか驚きだったのは、ソフトバンクという会社では、一般の社員に至るまで「重回帰分析」を利用してシミュレーションや検証を行っているということ。
経営戦略部門のスタッフならわかるんですが、一般の社員まで統計学の嗜みがあるんですかね。すごい!
僕もチョット勉強してみたくなりました(恥ずかしながらできない。。。)
まだまだ学ぶことは多いですね。
ではまた。
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