コロナ禍で一気に社会がネット化に進みました。
それまでは「セキュリティが」とか「技術的に困難」とかでずっと止まっていたものが、実はオンラインでできちゃうということがよくわかりました。
映画館に入るのに、チケットを現地で並んで買う必要なんて全然ないんです。
住民票を取るために、わざわざ役所までいかなくたっていいんです。
税金の支払いだって、全部スマホで済むんです。
病院だって、何時間も待合室で待たなくても、予約したり連絡もらったりという仕組みができるんです。
仕事だってそうです。
zoomなりteamsなりがあれば、会議の大半は十分片付きます。
通勤が無くなると、その分時間に余裕ができます。
人によっては1日2時間、月間で40時間にものぼる「空白時間」ができたわけです。
人によっては勉強したり、トレーニングしたり、あるいは家族との時間を増やしたりと、新しい取り組みを個々人に促すことになりました。
ほんとに世の中が大きく変わりました。
というか、なんで今までやらなかったんだ?インターネットはもうずいぶん昔からあるのに。。。
そして多分今後も「あの頃は不便だった」と振り返るほど、どんどん便利になっていくんでしょう。
その基盤はすべてネットにあります。
ネットの便利さを進化させ続けている会社は、応援したいなと思います。
前に一度触れたアリババ、その後どんどん「チャイナリスク」が意識されて株価が抑えられてます。
これってチャンス? 危ない??
どんな会社?
中国のTEC企業です。taobaoやtmallによる小売り、卸、さらには物流といった分野に加えて、データを活用したクラウドサービスを展開。
事業の概要については前に一度まとめた記事があるので、こちらをご参照ください。
GoogleやAmazonに比肩するテクノロジーを持った企業です。
違いは、育った場所が中国というちょっと特殊な市場だった点。
破竹の勢いでしたが、この点がアリババの業績に影を落としています。
業績推移はどうでしょうか?
売上は毎年140%~150%という驚異的なスピードで成長しています。
かたや、営業利益は、、、、あれ?利益が全然増えてない。。。
営業利益率でみると、5年前には3割近かったものが、一桁の6%まで下落してます。
あれ?なんかへん。。。
当然市場はちゃんと見てます。株価が右肩上がりだったのは、純利益がきっちり成長しているからですね。
先の営業利益との差分は「金利収入」です。
先ごろ上場をめぐって問題になった「アントグループ」が、まさにそのど真ん中にいます。
金利収入が利益の3/4を占めているんですね。
ECで情報を集めて金融でマネタイズするという、なんとも壮大な事業計画です。
ホント、よく考えてますね。スゴイの一言です。
株価はどうでしょうか
20年10月に300ドルを超えてから、直近で3割低下してます。
国家の「指導」で上場が見送られたり、自由な発言が抑制されるという姿を目の当たりにして、「ホントにここに投資して大丈夫か?」とみんなが疑念を持った結果でしょう。
配当はどうなんでしょう?
配当はしません!(笑
成長投資してるからそれどころじゃないってことですかね。
営業キャッシュフローはきっちり右肩上がりですが、フリーキャッシュフローはほとんど残ってないです。
きっちり全部成長投資に回しているようですね。
シミュレーションしてみました
コロナ前の2019年6月に1万ドル分購入して、2年後の2021年6月に売却したらどうなっていたんでしょうか?
20年度の上げが急峻だったので、20年後半からの下落を経ても利益が出てます。
一時は2倍近くまで上げてました。
結論
中国という巨大市場があって、これまで膨大なデータを蓄積しているというアドバンテージを持っています。
googleやAmazonが入り込めなかった中国で、14億人分のデータをため込んでいるこの企業は、他社では入り込めないポジションを確立しているように見えます。
チャイナリスクで、成長性に対して株価は安くなっているといえそうです。
ただ一つ、チャイナリスクだけです。これをどう見るか。
共産党の意向で規制を受けたら、事業は簡単に吹き飛びます。いや、企業自体がつぶれてもおかしくありません。
ただ、中国も鎖国しているわけではないので、そこまで過激なことはしないでしょう。
合わせて、国際競争力の強い企業を育てることは、国家の戦略としても重要なはずです。
ということは、チャンスかも。。
んーーー、しばらく迷ってみよう。
皆さんも投資される際には、ご自身でよく検討の上ご判断ください。
ではまた。
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