3月も半ばが過ぎ、陽気もいよいよ暖かくなってきて春目前。不動産賃貸経営の観点では最繁忙期の終わりのサインでもあります。
4月からの新生活に向けて、2月くらいから入退去がまとめて発生します。結構お金の出入りが多いんですよね。
いや、出る方が多い仕組みになってしまっています。これは条件の設定の仕方だけなんですけど。
ちょっと頭の整理をメモしておこうと思います。
退去にまつわる収支
たった13部屋のアパートで、しかもたった2年の経営経験ですが、それでもすでに10回ほどの退去連絡をいただいてます。。。毎回、ガッカリします(笑
やっぱり空室期間が出ますし、時期によっては次の入居が決まりづらいタイミングだったりすると「うわー、もうちょっと早く言ってよー」なんて思います。もちろん言いませんけど。
例えば月半ば15日で退去された場合、こんなお金の動きが出ます。
修繕・清掃費
退去に伴い、入居者立ち合いの元管理会社にて室内チェックをしてもらいます。大きな傷や汚れ、破損がないか確認して、何か入居者要因の費用が発生しそうな場合はその場で合意を取ってもらっています。
僕の物件は敷金を設定していません。その代わり退去時のクリーニング費用を約2万円(状況による)として契約書に入れいているので、特段オーナー負担が発生することはありません。
これまで追加が出たことはありませんが、経年劣化で壁紙やフローリング修繕というのはありました。これはオーナー次第の部分で、これまではほとんどありませんでしたが、築10年なのでこれから増えるかもしれません。
たまたまかもしれませんが、ヒドイ使い方をしてた人は幸いいなくて、さほど修繕費は発生してません。
とりあえずクリーニング代をいただいているので、退去に関しては概ねお金はかからないケースが多いです。
家賃・敷金精算
月中で退去された場合、残期間の家賃は「お返し」しないといけないんですよね。なんか損したような変な気分になるんですが、家賃って前払いですからね。常識か(笑
毎月もらってるから、なんだかわからなくなってしまいますが、実は「期間の利益」を得ているということですね。
敷金は設定してないので敷金精算はありませんが、家賃の精算だけは発生します。仮に6万円の部屋で15日に退去された場合は▲3万円の返金ということになります。
入居にまつわる収支
退去が完了してからクリーニング業者に入ってもらい、次の入居準備を整えます。ここは前入居者から頂いたクリーニング費用でまかないます。
そして、管理会社が頑張って入居者を見つけてくれると、やっと家賃がもらえる状態を回復することができます。
ただし、入居付けのために人が動いてますし募集のためのオファーも必要です。
僕の場合の条件は、管理会社への募集業務委託費6万円(1か月分)+広告費6万円(1か月)としています。
一方、収入としては礼金6万円(1か月)+家賃6万円(前払いだから)となります。
結果プラマイゼロ、という仕組みになってます。
いや、前家賃はプラスなのか???とか思いますが、キャッシュフローとしては手出しがない仕組み。
あれ、、、管理会社すごく儲かるね(笑
管理会社の視点で見ると、この入居1件でオーナーから①業務委託費6万円 ②広告費6万円、入居者から③仲介手数料6万円と、計18万円がもらえます。
おいしーですね。
でも実態は、自社で客付けできなければ仲介手数料は半分の3万になりますし、客付けが悪ければ広告費を使って「礼金0」という訴求にしたりすると、収入は9万円になってしまいます。
ボロ儲けでもないか。オーナとしても管理会社としても双方においしい部分がないと、事業として長続きしないですからね。どっちかがガマンする構図ではうまくいかないと思いますから。
募集期間(空室期間)が1か月だった場合の実質収支
入退去にはもう一つ考慮しなければいけない要素があります。空室期間です。
上記の入居と退去の費用だけ比較したら、前家賃精算の▲3万円程度のように見えますが、そうではありません。
ここに「入居時だったらもらえたはずの家賃」という逸失収入▲6万円が発生してきます。
退去が発生せずそのまま住んでくれていた場合と、入退去が発生して1か月の空室期間が発生した場合では、▲9万円も収支悪化影響があるんですね。
1か月で次の入居が開始って結構早い方だと思うので、通常はこれよりもっと悪くなるはず。
空室2か月なら▲15万円、3か月なら▲21万円、4か月なら▲27万円・・・おそろしい。。。
長く住んでいただくこと
例えば先述の収支悪化影響▲9万円を、次の入居者の家賃に+1,000円上乗せして回収を図るとすると、なんと90か月、約7.5年もかかります! ムリですね(笑
だから入退去が起きないのが一番。僕の物件は近隣に大学もあり、学生や若い方が多いです。学生は4年で卒業されていきますし、新社会人は数年で結婚して新居へと移っていかれます。
いずれもめでたい話で、結構そういう方が多いのは採算度外視でうれしかったりするんですけど、経営としてはちょっと工夫の余地があるのかなと。
入退去しない人ってどんな人だろう。。。
あ、高齢層か。
ちょっといろいろ調べてみようかな。
ではまた。
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