昨今、というかバイデンさんが大統領になって「脱炭素」を打ち出してから、ものすごい勢いで「再生可能エネルギー」への注目度が上がっていますね。
石炭石油は電気に置き換わり、その電気を作る手段も徹底的に「脱炭素」をすすめると。
二酸化炭素の排出に対してお金がかかるので、企業はいやがおうにも取り組まないといけません。
トランプさんが「温暖化の原因が二酸化炭素?!そんなもんはフェイクニュースだ!」と無視し続けていたので、なかなか進んでなかったこの動き、ここへ来て怒涛の展開です。
日本でもにわかに太陽光や風力への視線が熱いです。
ただ、事業としてはFITの買取単価が低圧で12円!まで下がって、なかなか事業としてのメリットを出しづらくなっているのもまた事実。
社会的に意義のある事業であることは間違いないです。
これでしっかり利益がでるなら、社会にも事業家にも嬉しい取り組みということになります。
僕は21円と18円の発電所を持ってますが、3年目に入った収支状況の推移を振り返ってみます。
誰がやっても、地域と開始時期とFIT単価が同じならほとんど同じような結果になるはず。多分。。
ざっくり2年を振り返り、今年の見通しをたてる
帳簿はfreeeで細かに付けてますが、立ち上げ時の資産登録や初回だけの費用計上が終わると、そもそも仕訳自体が多くありません。
太陽光の決算は十分自分でできます。本業への負荷は「ない!」といい切れるほど僅かな作業しかありません。
ちなみにここ1年で会計に使った時間はトータルで15時間といったところだと思います。
定例作業は月に1回の経費・売上登録が30分、年に1回確定申告があるので、ここは合計9時間くらいかかりますかね。毎回なにかしら迷う部分があるので。。。
ただ、それでも年間で15時間です。
ちょっとスマホ見てる時間のほうがよっぽど長いでしょう。
さて、この2年の振り返りと今年の着地見込み、大きくまとめるとこんな感じでした。
3基の発電所(1基は小さいので、実質2.5基ですかね)で、売電額は500万になります。
19-20年度で順次稼働開始したので、年間フル稼働するのは21年度が初めてです。
経費とか考えずにサラリーマン的に見ると、年収500万(額面)が実質何もせずに20年間毎年入って来ることになります。
すばらしい!!
空室とかありませんし、プロモーションも必要ありません。
最初の2年は消費税の還付に助けられてますね。
最初は不動産取得税だとか登記費用だとか監視装置だとかで費用がいろいろ発生します。これはしょうがない。
見込みですが、21年度は大幅に費用が減少して利益が増えることがほぼ見えてます。
不測の事態が起こらなければ、ですが。
これだけじゃ見えないもの
これはあくまで「損益計算書」の話。
実際のキャッシュフローはこうではありません。
帳簿と実際のお金の動きはズレてきます。
減価償却費と借入金返済額
損益計算書では減価償却費を費用として計上しますが、実際自分の口座から減るのは「借入金の返済額」です。
僕の場合は年間の借入金返済額が減価償却費より少し少ないので、21年度利益は150万円位になります。
返済額が大きい場合、キャッシュフローとしてはマイナスになる可能性もありますね。
その分金利手数料がおさえられるので、長期的にはお得ですが足元を自己資金で補う必要が出てきます。
事業主借
あと、見えてないお金として「事業主借」があります。
要は元入金、自分の現金を出して設備を買った分です。
僕は総額500万円を投入しているので、事業の利益で相殺できるのに6年くらいかかりますかね。
だから、まだ「儲かっている」とは言えない状況です。
減価償却後
設備の償却期間は17年ですが、これが終わってからFITが終了する20年目までの間は利益が急増します。
キャシュフローで言うと、借入金の返済が完了するとそこから20年目までは、年収の500万円の大半が「可処分所得」になります。
足元のシミュレーションだけでは見えませんが、投資後半に大幅な利益が見込めることは織り込んでおいたほうがいいでしょう。保障はありませんが。。。
FIT後
20年を超えてもパネルは発電を続けます。買取価格の保障がなくなるので、市場で売却することになります。
いわゆる卒FITで、2019年ごろから家庭用FITの10年期限切れが出始めて、ちょっとザワザワしているところではあります。
全く見通しはわかりませんが、8円くらいでは売れるんじゃないかと。仮に半分になったとしても250万円(劣化考慮しても200万くらい)の売上は見込めます。
減価償却も終わってますし、借入金の返済も終わってるので、純粋なお小遣いになる(笑
ただし、色んな所にボロがでてきますから、特にパワコンは交換することを前提に費用は見積もっておく必要があります。
あと、店じまいの費用も積み立てておかないとね。撤去費は大体低圧一基100万円くらいのようです。
残った田舎の雑種地を、果たしてどうするかな。。。
どうなるかわかりませんが
自然災害も猛威を増してます。国の政策もコロコロ変わります。
20年も先の利益を期待して足元の赤字に耐える、というのはちょっとナンセンスですが、少しでも利益がでるなら非常に良い事業です。
社会的にも意義があるし、手間も全然かからない。
願わくば、世間がもうチョット太陽光発電に優しくなってくれるといいですね。
まだまだ「景観破壊」とか「反射光が」とか言われがちです。行儀の悪い事業者やデベロッパーがいるのは事実なので、こういう人たちは淘汰されていかないといけません。
そして耕作放棄地をもっと活用できるようになるといいですね。
ぼくは、設備コストがもっと大幅に下るまでは追加購入はないかな。
不動産の借り入れをするには、太陽光の借金圧縮と安定経営が必須なので(笑
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消費税還付は事業開始初期には非常に助かります。ただし、「課税事業者」になることによって得られる還付金なので、消費税の支払いもセットでついてきます。
逆に、非課税事業者を選べば消費税分も収入になります。どっちがお得でしょうかね。
太陽光は手間がかからないのが最大のメリットです。天災だけは心配ですが、落雷や水害、雹害などはすべて保険でカバーできます。台風で被害が出てもちゃんと保険で直してもらえました。
現物がめんどくさければペーパーアセットで太陽光という手もあります。配当の高さと安定性はピカイチです。
太陽光発電、なかなかおもしろい投資です。
ではまた。
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