40代だとファミコン黎明期に小学生です。
それまでは、ゲームと言ったらボードゲームが主流だったんですが、ちょっと新しい流れが出始めていて「ゲームウォッチ」というのが流行ってました。
正しくはゲーム&ウォッチと言うんですね。
1ハード1ソフトで、まぁ、今ならキーホルダーについてそうなレベルのゲームができるシロモノで、これを任天堂が最初に出しました。
これがすごいのは、「携帯できる」という点です。いつでもどこでもゲームができてしまうので夢中になった記憶があります。
すでにDNAの片りんが見えます。
そしてしばらくすると、今度はゲームウォッチのソフトだけ入れ替えられるのが出たらしいぞと。
これがファミリーコンピュータでした。(携帯はできませんがね。)
毎回画面とボタンのついた本体を買い替えなくても、カセットを差し替えるだけでテレビでゲームができちゃうなんて、「なんてお得!」と衝撃的でした。
まぁ、長くなるので入りはこんなもんですが、とにかく幼少期から馴染のある会社が、いまだに健在でしかも強烈に成長を続けているというのが、なんだかうれしくて気になる銘柄です。
小学生の僕には株主になるなんて発想、カケラもなかったですからね。感慨ひとしおです。
どんな会社?
家庭用ゲーム機のハード、ソフトを両面で提供する企業です。
有名なところでは「マリオ」「ポケモン」「ゼルダ」「どうぶつの森」「スマブラ」などです。
ゲームしない人でも知ってるくらい有名な知財が山盛りです。
ハードでは、ファミコンに始まり、携帯できるDS、ゲームをしない層を開拓したWii、最新型はSwitchとなります。
出荷台数は驚異的です。
・DS:1.5億台
・Wii:1.0億台
・3DS:0.8億台
・Switch:0.8億台
ちなみに双璧をなすプレイステーションはというと
・PS:1.0億台
・PS2:1.6億台
・PS3:0.9億台
・PS4:1.2億台
・PSP:0.8億台
なかなかこっちも強烈ですね。。
業績推移はどうでしょうか?
2016年に294億円だった営業利益が2020年には6,400億円になってます。
Nintendo Switchの発売が2017年です。
驚異的な収支改善を実現しています。よくも悪くもハードとそこに乗ったソフト次第で乱高下します。
今Switchは絶好調というところでしょうか。
営業利益率は36%まで上昇しています。自社開発ソフトが多いことも寄与しますね。
マリオは安部前総理もコスプレしちゃうくらいですから。
当たると強烈に利益が上がります。
肝心の株価は???
2017年のswitchリリースまでは低迷してます。
wiiのヒット後は長らく低迷してました。
ハード出せば何でも当たる、というわけでもないんですね。
Switchで一旦株価は上昇するんですが、ソフトが充実せず、18年には右肩下がりになってます。
売上も利益もしっかり伸びてたんですが、期待されてたNintendoLABOがイマイチだった事を機に、Switchの可能性って期待過剰なのでは?と思われた事が原因のようです。
株価は感情的ですね。
その後、19年には大型ソフトリリースや中国での販売好調で株価は急回復、20年の巣籠もり需要でさらに駆け上がってます。
配当はどうなんでしょう?
2016年に430円だった配当が、業績の急回復に伴い20年には2,220円まで増加してます。
株価の上昇が急激だったのですごい配当のように見えますが、配当利回りでみると3.4%ということですから、めちゃくちゃ高いわけではないです。
が、もし16年に株を購入していれば、20年の配当利回りは9%を超えてます。すご。
配当性向は50%程度を維持しているので、無理に配当に寄せている経営をしているわけでもありません。
ここ5年では増配を続けてますが、浮き沈みが激しいので、ヒットがない時期には減配も覚悟する必要があるでしょう。
株式発行数はほぼ横ばいです。
あまり「自社株買い」で株主還元という方針はとっていないようです。
シミュレーションしてみました
コロナ前の2019年6月に100万円分購入して、2年後の2021年6月に売却したらどうなっていたんでしょうか?
19年6月は株価の上昇トレンドが始まった時期で、そこから2年間はコロナ禍もあり大幅に株価が上がってます。
ちなみに便宜上100万円としていますが、任天堂株は100株単位での購入となるので、19年6月時点で最低投資価格は400万円です。
よって、2年後の利益も4倍ということですね。
400万円投資して650万円になるということです。買っていれば、ですが。
結論
個性的な商品で常に「新しいマーケット」を開拓して業績を拡大しています。
が、ヒットの谷間もまた長く深くあります。
上げまくっている今買うのはちょっと得策ではないかなと思います。
直近の利益の伸びが大きすぎて、フェアバリューを見ても1以下の「割安」という判断になります。
が、ちょっとこれは直近ができすぎなのかなと。コロナ禍に最も恩恵を受けた企業でもあるかなと。
オンライン利用料が月額で発生するサブスクモデルも浸透して今後の業績安定に寄与しそうです。
が、ハードのヒットや大型ソフトのリリースに一発勝負をかける部分が大きく、いまはまさにヒットの頂にいるように見えるので、ちょっと様子見かなと思います。
皆さんも投資される際には、ご自身でよく検討の上ご判断ください。
ではまた。
コメント