大型株は安定していて、過去データや取り組み内容も情報が豊富にあるので判断がつきやすいです。
判断が当たるかどうかは別ですが(笑
一方で、情報を得やすいということはみんなが知っているということです。
かつ、大勢の投資家がいるということは、値動きも平準化されて緩慢な動きになります。
だったらインデックスでいいんじゃない?と思ってしまいます。
逆に、サテライトで値動きの大きさを求めるなら小型株のほうが醍醐味があるのかなと思います。
どんな会社?
今回取り上げる会社は「ビジョン」 あまり馴染みのない会社ですが、通信セクターの企業になります。
海外渡航者向けにルーターを貸し出してモバイルインターネット環境を提供するグローバルWiFi事業と、通信サービスの加入取次ぎなどを行う情報通信サービス事業の2本柱で成長しています。
グローバルWiFi事業では、日本から海外、海外から海外、海外から日本、加えて国内の旅行者・出張者向けにもサービスを提供してます。
情報通信サービス事業では、一般企業向けに各種通信サービスの加入取次ぎ、移動体通信機器やOA機器の販売、ホームページ制作等を行ってます。
売上の比重はちょうど半々ですね。
と、見えますが、実は19年は情報通信が89億、グローバルwifi事業が177億と1:2の割合でした。
営業利益率もグローバルWiFiが赤字になってます。
コロナ影響で瀕死のダメージを喰らってますね。。。
売上を見てみましょう。
業績推移はどうでしょうか?
16年以来、毎年120%程度の売上成長を重ねてきましたが、20年は一気に16年並みの売上まで後退しました。
利益率も10%超をコンスタントに出せていたんですが、20年の営業利益は1億円、純利益では赤字に転落しています。
先にもあった通り、グローバルWifi事業が半減してます。
旅行者へのモバイルルータレンタルで成長してましたから、コロナで人流が途絶えた今、致命的なダメージをうけてしまったということですね。
株価はどうでしょう???
19年までは破竹の勢いで成長してきた株価が、20年1Qで一気に1/4まで下がってます。
コロナで業績を伸ばした企業と需要が蒸発した企業と2極化しましたが、同社は「後者」でしたね。
ワクチンの浸透により徐々に株価も回復しています。
配当はどうなんでしょう?
無配です!(笑
スタートアップらしく、成長投資に100%振り切ってます。
営業キャッシュフローは19年まではいいペースで増加してます。
フリーキャッシュも連れて増加と、成長の階段をきっちりのぼってましたが、20年で一気に瓦解してます。。。
シミュレーションしてみました
コロナ前の2019年6月に100万円分購入して、2年後の2021年6月に売却したらどうなっていたんでしょうか?
絶好調だった19年からコロナで急落したので、この期間ではマイナスの実績となってます。
ただ、徐々に値を戻してきており、底値の500円から見ると3倍近い水準がみえてきてます。
良くも悪くも動きが軽快です。規模が小さいだけに。
結論
19年まで伸び続けていた「インバウンド」が、オリンピックでブーストされて一気に観光立国へ突き進む!なんてイメージ、割と多くの人がもってたんじゃないでしょうか。
だから、来日した人あるいは外国に行く人がまず最初に考える「NET環境」を提供するビジョン社のサービスに大きな未来を感じたし、実際売上も順調に伸びてました。
コロナでインバウンドが抑制され、オリンピックという起爆剤が空砲にされ、事業計画としては「予期不能な事態」により未達に追い込まれたといえます。
が、ワクチンによりコロナは乗り越えられそうです。
人流がもどったら、きっとまたwifiサービス需要は伸びるでしょう。
ネット環境だけちゃんと持っておけば、どこへ行くにも安心ですからね。
底打ち反転している今は、買いなのかもしれません。ちょっと継続観察します。
皆さんが投資される際には、ご自身でよく検討の上ご判断ください。
ではまた。
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